ショッピングスポット:90年代版
90年代の原宿はどうだったのか知りたくないだろうか? 思い出をたどって1990年代の原宿で最高だった8つの象徴的なブランドをもう一度調べてみよう!
20471120
アバンギャルドでサイバー系の服が大好きな人たちにとって、20471120 (トゥオーフォーセブンワンワントゥオー) は1番のお気に入りだ。このブランドの性別にとらわれない服は、多様性、個性、独創性の未来へのラブレターであり、若者の心に強く響いた。1999年秋冬物コレクションと、大阪で発表された1996年のコレクションを見てみよう。 モデルたちはスパイキーな髪型で、『DUNE (デューン 砂の惑星) 』にインスパイアされたスキーブーツとユニークなオーダーメードの服を着ていた。 20471120のデザイナーである中川正博は、このブランド名が一夜の夢から来ていると説明している。彼は2047年11月20日に、多くの人と一か所に集まり歓声をあげ、みんなの生きてきた人生を祝福したいと言っている。今からカレンダーに印をつけておこう!
Image courtesy of high-tech-low-fashion via Tumblr
BEAUTY:BEAST
山下隆生がデザインするBEAUTY:BEAST (ビューティービースト) は、デザインにアバンギャルドを取り入れたアプローチで大人気を得るようになった。ブランド名は民話の『美女と野獣』にインスパイアされたもので、人間の内面の美しさと二面性、つまり、人は美しい心を持った野獣になりえるという意味が込められている。パンクムーブメントと白黒映画から大きなインスピレーションを受けたBEAUTY:BEASTの服は、信仰やおとぎ話に関係する言葉をあしらったコンテンポラリー・ゴシックのTシャツ、ブラウス、アクセサリーで知られている。
Image courtesy of lepetitarchive.com
W<
ANTWERP SIX (アントワープの6人 : マーベル・コミックの犯罪組織SINISTER SIX! {シニスターシックス} ではありませんよ! ) の設立メンバーであるWalter Van Beirendonck (ウォルター・ヴァン・ベイレンドンク) は、メンズウェアに革命を起こしたデザイナーの1人として知られている。その独立ブランドであるW<を通じて、プリント、生地、色彩の独特な用法により、メンズウェアの厳格な制約を崩壊させた。1997年のサマーコレクションを見てみよう。モデルはDAFT PUNK (ダフト・パンク) のような黒いマスクを着け、BDSM (ボンデージ、調教、SMの性的嗜好の総称) 風の服でパリ風のランウェイを大きな足音を立てながら歩いていた。ブランドの豊富なカラーバリエーションと生地の選択は、サイバースタイルの台頭と時が同じだった。この鮮やかな服は常に自分たちのスタイルにもう少し色彩を加えたい原宿の若者の心に響いたのだ。Walterはインターネットにインスパイアされたスタイルを早い時期に取り入れた。さらにDork (オタク) 星から来た丸くて青いバーチャルペットのPuk Puk (パクパク) を生み出した。Walterの作品は間違いなくけばけばしくエネルギーいっぱいで、それが90年代原宿の共感を呼んだのだ。
Image courtesy of ironpour via Tumblr
Angel Blue
ヒットしたトゥイーン (10歳前後の子ども) ブランドのANGEL BLUE (エンジェルブルー) は、90年代に加護亜依と辻希美などのおかげで絶大な人気を得た。このアイドル2人はテレビ出演や雑誌の写真で、たびたびANGEL BLUEを着ていることで有名だった。シアンブルー、ホットピンク、サンフラワーイエローなどの、鮮やかな色彩がブランドの特徴だ。これらの色はブランドのアパレルとアクセサリーのすべて、そしてマスコットのナカムラくんにも使われていた。ブランドのエネルギッシュな魅力と、けばけばしい色遣いは、当時原宿の若者たちの心をたちまち魅了した。ANGEL BLUEの服は90年代のイケイケの風潮とは相反したが、なぜか本当に良い組み合わせとなった。
Image courtesy of nekuracharo via Note
TAKUYA ANGEL
ファッションのパイオニアである沢田卓矢は、1995年、阪神・淡路大震災から程なくしてブランド、TAKUYA ANGELを立ち上げた。当時、日本ファッションは完全に西洋のトレンドの影響下にあったが、沢田は日本の豊かな文化に、スポットライトを浴びせたいと考えていた。侍の着物や衣服にインスパイアされ、卓也は古代縄文時代と現在の服を見事に融合させた。英国のスーツデザインと、歌舞伎に加えて平安貴族の芸術を組み合わせさえした。そのすばらしい作品は、日本のストリートファッションラバーにとても愛され、ANGELERS (ヱンジェラー) という独自のコミュニティーさえ作られたのだ。
Image courtesy of takuya_angel via Twitter
BABY, THE STARS SHINE BRIGHT
1988年に磯部明徳・フミ子夫妻により設立されたBABY, THE STARS SHINE BRIGHT (通称ベイビー、ザ・スターズ・シャイン・ブライト) は、懐古ロリータたちに好まれるファッションブランドだ。1990年代にロリータファッションを確立したこのブランドは広く知られ、ビクトリア時代の服装とフランスロココ調からヒントを得たものだ。どの作品もリボン、レース、ラッフル、そしてフリルなどの最終仕上げに至るまで精細な装飾が施され、着ている人はおとぎ話の王族のように感じるのだ。このカラーバリエーションは、色調を抑えたホワイト、ブルー (サックスブルー) 、ピンクなどのパステルカラーだ!
Image courtesy of guilty_kyun via Twitter
SEXY DYNAMITE LONDON
熱心なファンにセクダイとして知られている、アヤコシラタマのSEXY DYNAMITE LONDON (セクシーダイナマイトロンドン) は、美しくそしてパンクだ! VIVIENNE WESTWOOD (ヴィヴィアン・ウエストウッド) とハリウッドスターだったMARILYN MONROE (マリリン・モンロー) に敬意を払い、当初このブランドは、モッズスーツの販売やLEWIS LEATHERS (ルイスレザーズ) のような伝統的な英国風バイカーファッションのリフォームセレクトショップとして有名だった。アヤコが日本人アーティストのために多くの服を作り出してからは、やり方を変えSEXY DYNAMITE LONDONのオリジナル作品を生み出すようになる。GLAYやSMAPなどの日本のトップアーティストが着用したことで、ブランドは、熱狂的な支持を受けヒットし、特にビジュアル系バンドの熱狂的ファンの間で一気に人気が高まった。
Image courtesy of ayako-shiratama via Ameblo
COCOLULU
COCOLULU (ココルル) は、1998年に初めて原宿ファッションシーンに登場した。これは例えば、大きめのTシャツ、セーター、ジーンズを、だぶだぶのボマージャケットやスタジアムジャンパーと組み合わせるアメリカンカジュアルからヒントを得た。作品は着心地が良い上に人目を引くのだ!
COCOLULUは大胆なロゴマニアとして有名で、同時に90年代の定番だった。特徴的なジーンズパンツやミニスカートには、COCOLULUの大きな文字のロゴが後ろのポケットにあり、このファッションはケツルルと呼ばれていた。COCOLULUは次第にギャルコミュニティーで有名になり、特にアメカジギャルというサブカルチャーファッションで定番のブランドとして良く着られていた。
Image courtesy of youryoutopia via WordPress
あなたの好きな90年代ブランドは何ですか? コメント欄で教えてください。
Written by Vania, translated by Toshi.
Featured image courtesy of hagamag.com