大学生活: チューム
今回、理想的なワーク・ライフ・バランスの実現についての特集を組むに当たり、Choom(チューム)さんのことを絶対に取り上げようと思った。なぜなら彼女こそ、とても洗練されたトレンディな雑誌『The COMM』の、我らが編集長だからだ!——チュームさんは編集長の仕事だけでもとても忙しい。彼女が撮影のスタイルを決め、指示を出し、雑誌刊行やイベントの計画を立て、20人強のチームのメンバーを率いている。それに加え、Eコマースを運営し、彼女自身もインフルエンサー、モデル、そして大学院生なのだ! どのように学業と多忙を極める仕事のバランスを取っているのか、じっくり話をうかがった。
日本で文化学園大学の生徒として学びながら、また専任教師として働きながら『The COMM』の活動をされたご経験がありますね。『The COMM』と仕事、『The COMM』と大学のどちらの方がバランスを取り易かったですか?
断然、『The COMM』と大学です。週に2、3日しか学校に通わなかったので、『The COMM』の撮影やミーティングのために割く時間は十分ありました。働いている時は、お昼の休憩時間にカフェで、また21時頃に帰宅した後に記事を書いていました。休むことなくずっと働いていたので、本当に不健康な生活だったと思います。絶対にお勧めしません! 今は、ファッションの学位を取得するために勉強しているので、四六時中クリエイティブになることができ、そんなライフスタイルがより自分に合っていると思います。
『The COMM』の編集長、インフルエンサー、そして学生としての人生のバランスをどのように取っていますか? それぞれがお互いの活動の妨げになることはありますか?
今のところ、3つともコントロールできています。『The COMM』の活動には、思った以上に時間を割いてしまっていますが、まずは修士号を取得しなければいけないということを自分に言い聞かせるようにしています。学生だからこそ創造的になれたり、一緒に活動する新しいメンバーを探すことができ、そして、それが『The COMM』にとってもプラスになっているのかなと思います。編集長と学生のそれぞれの一面が、互いを良い方向に補ってくれていると感じています。ですから、インフルエンサーであることはおそらくそんなに重要ではありません。
今号では、通勤服が日本のストリートファッションにおいてどうような意味を持つのかについて考えてみました。これについてはどうお考えですか? かわいくて、職場にもふさわしい服はあると思いますか?
あると思います。もちろんかわいくしたいという願望よりも、実用的であることが優先されるでしょう。しかし、あなたの装いが服装規定をちゃんと守ってさえいれば、通勤服に「カワイイ」を少しだけ取り入れる余地は常にあると思います。
「カワイイ」通勤服は、日本のストリートファッションにとっても素晴らしいものです。しかし、もし弁護士や医者がごてっとしたネックレスにハーフトップ、厚底サンダルで全身をキメて登場したら、あなたはその人の言葉を真剣に受け止められますか?
わたしは、自分の仕事を全うすることが一番大切だいつも主張しています。才能されあれば何を着ていようと誰も気にしませんよね。
学校に通いながら、大掛かりなプロジェクトを始めたいと思っている人に、何かアドバイスはありますか?
時間と資金を賢く使って! 頑張り過ぎて体調を崩してしまうことがないように! そんなことに価値は全然ないから!
仕事と学業で努力し成し遂げた中で、もっとも誇りに思うことは何ですか?
わたしは日本語の学士号を取得していて、今はファッションの修士号を取得するために勉強しています。わたしはこの2つに情熱を注いできました。『The COMM』は号を重ねるごとに良くなっていると思います。わたしは、進化や変化を見ることが好きです。そして、自分の個人的な計画や考え方が確実に進歩していることを誇りに思っています。
将来の夢と目標は何ですか?
The COMM会社のCEOである「チューム教授」になること。
最近一番気に入ったカルチャー的なものは何ですか? それはどうしてですか?
ロンドンのSaatchi Gallery (サーチ・ギャラリー) で開催されたBeyond the Road (ビヨンド・ザ・ロード) がわたしの人生を変えました。わたしのネオン好きはみんな知っていますが、あの光景には本当に衝撃を受けました。夢中になってしまうくらいとてもセンセーショナルな経験で、自然と涙が出てきました。この上ない幸福感を味わうと同時に何もできなくなるくらい憂鬱な気分になりました。
ファッションのマストハブアイテムを5つ教えてください。
好きな・モノ・を・買い・ましょう!
最後にひとことお願いします。
わたしたち独自の雑誌とEコマースをぜひサポートしてください!
チームのメンバーは本当に一生懸命取り組んでいて、みな称賛されるべき素晴らしい人たちです。
Introduction and questions by Ecre, translated by Michiyo.
Images courtesy of Choom.