トレンドレポ: 異星人ファッション
ストリートファッション愛好家たちは、常に限界を押し広げ、新しいものを取り入れながら生きている。だから、インスピレーションを得るために、宇宙にも当然のことながら注目している。ラテックスに挑戦する人もいれば、クラブキッズ (※) を彷彿させる人も。1つ確かなことは、そのファッションセンスはこの世界のものではないということだ。『The COMM』の最新トピックをどうぞお見逃しなく!
※ 1980年代後半のニューヨークの個性的なダンスクラブグループ
Image courtesy of @sashafrolova via Instagram.
Sasha Frolova
彫刻家、そしてパフォーマンスアーティストでもあるSasha Frolova (サシャ・フロロヴァ) さんは、ラテックスと生物形態をイメージしたバルーンの衣装に情熱を注いでいる。フェチ化されがちなラテックスに無邪気さと遊び心を取り入れている。Sashaさんは、ロシアの『Vogue』で特集され、モスクワ現代美術館の『ラテックスエアロビクス』のライブストリームに出演している。彼女は、ピンヒールとラテックスのキャットスーツを身に纏い、クラシック音楽に合わせてエアロビのクラスをリードした。Sashaさんは、間違いなく型にはまらない衣装を地図に載せている——ただ、その地図は、地球の地図ではないかもしれない。
Image courtesy of @gsuoxi via Instagram.
Gsuoxi
Gsuoxiさんは、Central Saint Martins (セントラル・セント・マーチンズ) の学生で、中古素材を使用してランウェイのための作品を制作している。彼女のボヘミアンでサイバーパンクの服は、ディストピア的未来 (※) のファッションがどのようなものなのかを垣間見ているようだ。Gsuoxiさんのサイバーエレクトリックのブルーとレッドの幾何学的なアイライナーと重ね付けしたマーブルネックレスの組み合わせは、ビデオゲームの『ファイナル・ファンタジー』や『スカイリム』にぴったり。彼女のファッションスタイルなら、毎回KO勝ち間違いなし!
※ ユートピア (理想郷) の正反対の社会。一般的には、SFなどで空想的な未来として描かれる。
Image courtesy of @isshehungry via Instagram.
Hungry
『Vogue』のYouTubeシリーズ、『エクストリームビューティー』で取り上げられ、アイスランドの伝説的な歌手、Björk (ビョーク) とツアーやコラボレーションを行った——Hungry (ハングリー) の歪んだドラッグスタイルは、数々の作品の中でも代表作となっている。 Hungryが創り出すメイクや衣装は、昆虫に触発された前衛的な宇宙へと確実にわたしたちを誘ってくれる。対称的な形や取り外し可能な蝶の顔の装飾がお好みなら、Hungryのインスタグラムを「這い回って」みては?
Image courtesy of @freiheit2348.texas7347 via Instagram.
キョウダカンジ
グリーンとロイヤルブルーの宝石がちりばめられたスカルのフェイスマスク、破れたジーンズに飛び散ったペイント、まるで手の一部のように見える指に装着した絵筆、キョウダカンジさんは万華鏡のようなファッションセンスで話題を呼んでいる。カンジさんのコーディネートは、流動的、独創的、かつアップサイクル (※) で気負いがない。この写真では、誰もいない不気味な廃路地でカンジさんがポーズをキメている。その姿はまるで体をキャンバスとする風変わりな画家のよう。
※ 廃物をそのまま再利用するのではなく、商品としての価値を高めるような加工を行うこと。
Image courtesy of cosmic.caz via Instagram.
Cosmic Caz
Caz (カズ) さんは、ロンドンを拠点とするミュージシャンで、サイバーパンクとシーパンク (※) の要素を彼女独自のスタイルに取り入れている。アクアマリンの口紅、ハイファッションのマレット (※)、ネオンカラーのクロップトップ、ハイウエストのショートパンツなどが典型的なコーディネートだ。彼女のスタイルは、ロンドンのレイブカルチャーと90年代のニューヨークのクラブキッズからインスピレーションを得ている。下のリンクから彼女のインスタグラムをぜひチェックしてください!
※ 2011年頃から徐々にアメリカの若者を中心にtwitterやtumblrといったSNS上で
話題となり盛り上がってきた音楽のジャンル、ファッション、カルチャー。
※ 前髪など全体的にはショートだか、襟足部分の髪だけを長く伸ばしたヘアースタイル。
Written by Ash, translated by Michiyo.