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Sugarbonesさんが語る、セーラームーン、ビンテージピンナップ、そしてとびっきりのカワイイアート

Suguabones (シュガーボーンズ) さんの作品は、とても甘く虫歯になってしまうかも。オンタリオを本拠地にしているアーティストでデザイナーのSuguabonesさんは、『カワイイ』モチーフとセクシーなピンナップを組み合わせている。彼女の作品の中にはナイフを身につけた小さくてモフモフな子うさぎのように、ブラックユーモアの利いた陽気な作品もあれば、徹底的に小生意気なだけの作品もある。例えばパステルピンクの皮を脱ぎ捨てたヘビのストリッパーのように。かわいい? 良い? 悪い? おもしろい? Sugarbonesさんの作品には、驚かされてついつい2度見させられてしまう。

 

自己紹介をお願いします。

こんにちは、私はSugarbones、カナダのオンタリオ州に住んでいるアーティストでデザイナーです。私はウェブショップを5年以上経営しており、自らのデザインをエナメルピンズ、アクセサリー、そして意見の主張を衣服で表現したものを、専門的に取り扱ってきました。

ご自分のスタイルの特徴を説明していただけますか?

状況によって私のスタイルは全く異なる2つのタイプに分かれます。自分のアートワークやビジネスのために自宅で長時間働いているので、その間はできるだけ楽な格好でいたいです。オーバーサイズのセーターが、一番のお気に入りですね。出かけるときには、奇抜な服を着るのが大好きなんです。服をコスチュームのように組み合わせると、その背後にあるキャラクターが心に浮かび、とても楽しい気持ちになります。どんな洋服でもメッセージがあり何らかの雰囲気を漂わすと思うので、ふわふわのフェイクファーコートでまるでマフィアの妻のような、あるいはカーゴパンツとクロップトップでKim Possible (キム・ポッシブル) のような格好をすることでいつでも楽しい気分になれます。

 

 

あなたのソーシャルメディアとアートワークは、すべてピンク色で魅力的です。それなのに、なぜご自身のことを「悪いことが得意」と言っているのですか?

私は本当のところいつもバッドガールなんです。自分にとって「バッド」という意味は常に反逆心があり、自信にあふれ、力をもち、そして自由であるということです。私は幼い頃から、世間の女の子は素直で、礼儀正しく、協調性があるべきという社会通念にいつも挑戦してきました。一方で同じような立場の男性は、積極性があり、強く、大胆なことが称賛されています。

このような資質を身につけるには、ジェンダー的な固定観念から自分自身を解き放つために、「ガーリー」の美意識をすべて捨てなければならないと考えていたものでした。「女性らしさと強さは両立できて、そうするべきなのに、強さを誇示するためになんで自分の女性らしさを捨てなければならないのだろうか? 」と自問しました。きらめき、サテン、パステルカラーへの揺るぎない愛を取り戻すことが自身の活動を支えるのだということに気が付いたのです。それらへの愛を自分のアートワークと結合させることが、大きな転機となりました。

あなたは、アーティスト、デザイナー、そしてソーシャルメディアでは有名人ですね。どのようにそれらのバランスをとっているのですか?

創作と製品デザインの他にも、生産、メーカーからの調達、写真撮影、ウェブサイトのデザインなどがあり、加えて商品倉庫の円滑な管理と顧客引き合い対応があります。

どうバランスを取るかについて長年苦労してきました。仕事の流れを微調整して燃え尽きることを防ぐために、常に自分の心に学び耳を傾けています。バランスを見つけるための私のベストなアドバイスとしては、自分一人で全部をできるわけではないので、必要なときには助けを求めなさいということです。あなたの理性に感謝されると思いますよ。

描かれているキャラクターには強くて平然と体の曲線を見せつけているものがありますね。強く自信にあふれている女性を描くことの何が好きなのですか? どのようにこのスタイルを確立したのですか?

私は90年代に育ちましたが、『美少女戦士セーラームーン』に完全に夢中になっていました。初めてテレビで見たときをはっきり覚えていますが、これは今までに見たことのないものでした。理性が吹き飛んでしまいました。彼女たちはとてもカッコよく、強く、おまけにお互いを支え合っていて、本当にこんな風になりたいと思っていました。両親に番組を録画してもらい画面を一時停止してその場面を模写することができました。セーラー戦士たちのエネルギーはこの後ずっと私のアートワークの基礎となりました。

人生を通して、ずっと女の子を描くのが大好きで、キャラクターたちも私と一緒に成長してきました。自分の体と性的アイデンティティーの関係は成人になり強まり、それをピンナップスタイルの語り口で物語を作り上げることを通じ、反映できるようになっています。

 

 

先端を行くユーモアはあなたのアートワークの重要な部分となっていますか?

もちろんです。作り出すものすべてにちょっと工夫をしています。感情を呼び覚ましセロトニンが放出されるようなものを創り出すのが好きで、そして作品を一見カワイイと名付けたいと思います。私は見る人をもっと近くに引きつける、あるいは時間を掛けて意味をつかませるような、デザインをするのが好きなんです。デザインの多くはビジュアル的にとてもカラフルでソフト、そしてキュートなので、人が微笑むような楽しい比較ができるようにスパイスを少し加えています。

クリエーティブなインスピレーションは、だれから、あるいは何から得るのですか?

私が多くのインスピレーションと影響を受けているのは、ポップカルチャー、バッドガール、一見かわいく見える動物、小生意気なユーモア、そしてノスタルジーです。最近は、メドゥーサが私にインスピレーションを与えてくれます。メドゥーサの物語はとても悲しいものです。悪役にされ、男性の攻撃の道具となり、そしてその姿を見たものはだれでも石になってしまう呪いがかけられた犠牲者だったのです。力を持ち成功している彼女の絵を描くのが大好きなんです。

あなたの夢のコラボレーションは何でしょうか?

いつか化粧品ブランドとコラボできたらいいなと考えています。Sugarbonesアイシャドーパレットとかつけまつげをデザインしてみたいです。一緒にできたら楽しいでしょうね。

 

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Introduction and questions by Ash, translated by Toshi.
Images courtesy of Sugarbones.

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