錯乱
錯乱さんは、ファッションデザインを学ぶ学生で、どんなものでもおしゃれにしてしまう才能を持っていると言っても過言ではない。彼女は、洗剤ボトルを財布として、金属配管をスカーフとして、そして段ボール箱とビニール袋を衣装として使用する。錯乱さんは、この写真撮影で彼女のトレードマークである「ガラクタをカワイイものに変える」スタイルを身に纏っている。彼女は、とどまることのない繁栄がもたらした世界の終わりのその後——終末の世界に登場したタイヤのモンスターに恐怖を抱いている。ネットやスポンジ、その他さまざまななもので作られたヘアーピースは、プラスチックの廃棄物が、海の生き物たちからすみかである美しい海を奪っていることに対する憂いを抱かせる。袖は毒された地球を舞台にしたSF映画で見られる突然変異に似ている。そのきらめく質感は、かつて未来の繁栄の象徴だった60年代の宇宙開発競争を彷彿させる。資源が乏しく、志が低い世界で、なぜ錯乱さんのようなスタイルが受け入れられないのだろうか?
Location: Nishirokugo Park
Photographer: @misa_kusakabe
Model: @sakuran_is_
Shoot direction: @choom.online
Written by Cora, translated by Michiyo.