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@lovely lor

『不思議の国のアリス』に出てくる夢のような情景と18世紀のロココスタイルが特徴のロリータは、最も広く知られている日本のストリートファッションの1つだ。フリル、レース、クリノリンスカートは、典型的なロリータのコーディネートを構成するアイテムのほんの一部だ。しかし、この独特なファッションの背後にいるのはどんな人たちなのだろうか?人気ロリータYouTuberのLovely Lor (ラブリー・ロー) さんに、コミュニティーと注目を浴びる生活についてお話しを伺った。

ロリータコミュニティーではお馴染みの顔、Lovely Lorさんは、2006年に高校の友達からこのストリートファッションを紹介され、ロリータファッションを初めて知った。カルト映画『下妻物語』の大ファンだったLorさんは、ロリータについて映画で観たこと以外はほとんど知らなかった。「2010年、地元のアニメコンベンションに行きました。そこで、直接ロリータたちに会ったとき、とても衝撃を受けました!」詳細を学び、その知識を他の世界と共有することに目覚めたLorさんは、ブログにミートアップ動画を投稿し始めた。「わたしは様々なコミュニティーに連絡を取りました……LiveJournalや、後にはTumblrを通じて、ロリータコミュニティーがあること、また、あなたの近くにもきっと1つはあることをみなに知らせました。」

 

Image courtesy of @loveliestlor via Twitter.

Lorさんが本格的に動画の制作を始めたのは、カナダを訪問してからのことだった。彼女は『Shit Lolita Say (ロリータのたわごと)』というYouTube動画でデビューした。「わたしは長い間ロリータではありませんでしたが、すっかりのめり込んでしまいました……ロリータファッションに関することだと、すぐにアイデアでいっぱいになり、1つ制作したらまた別のものを、というように次々と制作していきました。」それから何年か経つが、Lorさんは、コミュニティーのために素晴らしいコンテンツを制作することに対する情熱を未だ持ち続けている。そして、さらに多くのロリータコミュニティーに光を当てるべく、カナダやアメリカ中を旅しているのだ。

Lorさんはニッチなコミュニティー内では有名人なので、ファンとの交流でも相手とすぐに親しくなる。「わたしがもっとも最高だと感じるのは、出会いですね……わたしの作品に何かしら心を動かされた人たちに出会えることです。」コンベンションに参加している時も、自分のチャンネルで投稿されたコーディネートを批評している時も、Lorさんは常にファンを巻き込む。「ロリータファッションはコミュニティーと深く結びついているので、他の人と関わらない限りコンテンツを制作することはできないと思います。」とLorさんは言う。「もし他の人との関わりがなかったら、わたしのコンテンツでロリータファッションの全世界について報告することはできないと思うのです!」

しかし、注目を浴びる人生にはマイナス面もある。「否定的なコメント欄はほとんど読みません。自分が否定的なものや憎しみに満ちたものに固執していることに気付いた時は、それを認めて焦点を移します。」とLorさんは言う。最も重要なことは、彼女が批判に固執せず、代わりにそれを自身が成長するための糧として活かしていることだ。「わたしは批判を受けやすいタイプだと思います。わたしは自分の過ちを認め……また、その過ちから学ぶことができます。そして、視聴者にも同じように感じてもらいたいのです。」

 

Image courtesy of @loveliestlor via Twitter.

すべてのコンテンツクリエーターは、視聴者の期待に応え、常に投稿し続けなければいけないというプレッシャーを感じている。このような完璧なスケジューリングは、Lorさんが生活と仕事のバランスを取る上で失敗した取り組みの一つであったことを認めている。「生活と仕事のバランスを取ることは、かなり苦手です。以前は自分を休ませることはまったくなかったので、今年はもっと意識するように努めています。」幸いなことに仲間のロリータYouTuberのTyler Willis (タイラー・ウィリス) さんと共にパネラーをしたり、交流会やお茶会に毎回参加することはLorさんにとって煩わしい仕事ではない。「退屈だと感じたことは一度だってありません。交流会やお茶会に参加することが大好きなんです。気負ったり、自分を良く見せようとする必要がないので。そこがいいですね。」

最後に、LorさんはロリータYouTuberを志すファンに向けて、お馴染みのフレーズ「JUST DO IT! (やってみよう!)」を連呼する。ロリータの有名ブランドの衣装や高価な撮影機器は必要ない。「わたしはとても古いiPhoneでミートアップを撮影することから始めました。」そして、自分を「ブランド化」する必要は決してないのです! あなたが作りたいと思うものを決め、作るだけ!

 

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Written by Cora, translated by Michiyo.
Featured image courtesy of Pretty Princess Club, photo editing by @nimbus.jelly.

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