The COMM

FEMM 2.0

ガールパワー、『Fxxk Boyz Get Money』などのエレクトロニック・ダンス・ミュージックの代表曲、そしてビルボードUSのチャートでのトップ10入りなど、FEMMは中毒性のあるエレクトロニックなビートとその素晴らしい才能で、世界を楽しませてきた。リリとルラというマネキン2体のデュオであるFEMMは言葉を発することができず、エージェントが代わりに喋っていた。しかし2020年、彼女たちのニューアルバム『404 Not Found』のリリースに合わせて、完璧で機械的なイメージを手放し、人間らしくなるようアップデートするのだ。わたしたちはエネルギッシュでアイデアが豊かなデュオと向かい合い、FEMM2.0の見る未来について話を聞いた。

 

自己紹介をお願いします。

RiRi: こんにちわ、RiRiといいます。コンバット型のマネキンで、髪色がピンクの方です!
LuLa: FEMMのLuLaです、髪が青いほうです。ハウスキーパー型マネキンです:)

FEMM 2.0のコンセプトを3つの単語でまとめてみてください。

RiRi: REAL, NATURAL, RAW
LuLa: emotion, smooth, evolution

FEMM 1.0からFEMM 2.0へのアップグレードの発表はファンに衝撃を与えました。何がきっかけになったのでしょうか?

RiRi: 私たちは、マネキンにも感情があるということを人間のみなさんにも知っていただきたくて活動を始めました。お互いにわかり合うためにもまずは人間のことをよく知ろうと思い、ずっと観察したりマネをしてみたりして勉強してきたんです。その中で私たち自身がだいぶ人間らしさというものを身につけていけることができたように思います。今回はさらなるアップデートを行って、だいぶ動きもスムーズになりました。感情自体はもともと持っているのですが、それを表現することが難しかったのですが、これからはもう少し感情表現がしやすくなるのかなと思っています。

FEMM Agency Syndicateは、FEMM 2.0に対してどのような反応を示しましたか?

RiRi: 私たちが所属している機関「FEMM Agency Syndicate」は、いつでも私たちをサポートしてくれています。もともとは他のマネキンたちと同じように、洋服屋さんのショーウィンドーに立つファッションマネキンだったのですが、エージェントに発掘されてマネキンのリーダーを任された形です。マネキンたちを代表してその声を世界中に届けるために歌とダンスという手法を選び、ずっと発信をし続けています。

LuLa: 彼女たちはいつでも支えになってくれます。表に出ることは今後少なくなりますが私たちの後ろでいつもサポートしてくれていますよ。

 

 

FEMM 1.0の時代のお気に入りのエピソードを教えてください。

RiRi: たくさんの国へ出かけてパフォーマンスできたのが、一番の想い出です。イタリアのナポリを訪れた時に、1日オフがあったのでLuLaとエージェントの2人と一緒に観光を楽しむことができたのですが、ローカル電車に乗った時に停車駅の案内版らしきものがなく、どこで降りたらいいかわからなくて無人駅に降り立ってしまって慌てました。結局は一駅戻ればいいだけだったので大丈夫だったのですが、海外はハプニングが多くてドキドキします。

FEMMがデュオのピンク·レディーの『UFO』などの曲をカバーしています。過去または現在で、FEMMのパフォーマンスやイメージに影響を与えているアーティストは誰ですか?

RiRi: そうですね、Winkさんは昔から大好きで「淋しい熱帯魚」をカバーさせていただきました! オリジナルのMVも完コピして作ったのはとても楽しかったです! 他にもLAのアーティストLizとも「Do it again」という曲でコラボさせていただいたり、日本のフィメールラッパーELLE TERESAとも「DOLLS KILL」でコラボさせていただきました。最近気になっているのはashnikkoです! 強い女性アーティストさんたちがいつでも刺激となっています。

LuLa: Winkさんもそうですね。今だとデュオではありませんがRina SawayamaさんやAudrey Nunaさんが気になります。

FEMM 1.0の衣装のほとんどがラテックスでしたが、FEMM 2.0はどのようなスタイルになるのでしょうか?

RiRi: LuLaさんがもともとファッションが好きなので、FEMM 2.0からは彼女が衣装のスタイリングを担当してくれています! テーマカラーで言うと、私は情熱の赤や暖色系、LuLaは癒しの青や寒色系という担当に分かれています。

LuLa: より人間に近い格好になると思います。Latexを着ないわけではないと思いますがMixしていけたらいいなと思います。

 

 

全体のイメージやマネキン技術をアップグレードさせるのは、大変なことでしょう。そのような変化はどのように行いますか?

RiRi: そうですね。私たちはいつでもまだまだ発展中だと思っています。そもそもの目標が人間とマネキンが共存できて、安心して生活できるようになることなので、目指すべきものはまだ遠くにあると思っています。ただ、私たち自身が今回のように人間らしくアップデートしたことによって強いメッセージは出せたのではないかなと思っています。

FEMMの新しいアルバム「404 Not Found」は、今までとは異なるサウンドのようですが。プロセスについて教えてください。

RiRi: 今回はダークネスを詰め込んだEPとなっています。インダストリアルでカオス、ハイパーポップの要素やゴシックな雰囲気も含んでいます。パンデミックな時代に私たち自身が聞きたい曲は何かと考えた時に、それは明るい曲ではなく、今回のEPのようなダークなビートでした。攻めたサウンドの上に強い女性としての歌詞がのっているので、聞いてて元気がもらえたり心が強くなれたりするのかなと思っています。

LuLa:「404 Not Found」はタイトル通り、検索しても見つからないどこにもない音をテーマにして出来ました。どこにもないFEMMだけの音楽を追求してこの数年間ずっと曲を作ってきてやっと皆さんに聞いて貰える機会を作ることが出来ました。残念ながら今回外れてしまった曲も幾つかありますがまたどこかでそれも聞いて貰えたらいいなと思います。

「Level Up」という曲では、Duke of Harajuku (デューク・オブ・原宿) とコラボもしました。実際にコラボしてみていかがでしたか? 他にもコラボしたいアーティストがいたら教えてください。

RiRi: Duke of Harajukuはとても才能溢れるアーティストで、とても楽しく刺激的なコラボ体験となりました。EPに先駆けて「Level up/ Summer Dream」という両A面シングルを発表させていただいたのですが、両曲とも彼と一緒に制作しました。特に「Summer Dream」は、曲のコンセプトを決めるところから一緒に考えて、一夏の恋を男女それぞれの気持ちで歌うという試みをしてみました。他にコラボしたい方で言うと、100gecsというアーティストのサウンドが大好きなので、いつかご一緒できたらいいなと思っています。

LuLa: 最高でした! 曲作りにここまで深く関わることは今回が初めてに近いので気持ちを沢山込めました。多くの人に聞いてもらいたいです。100gecsさん、Audrey Nunaさん、Rina Sawayamaさんですね! でも私たちに興味も持ってくれる人なら是非!

 

 

FEMM 2.0に今後期待できることは?

LuLa: ライブとコミュニケーションですね! そして新しい音楽も。まだ私たち自身未知なところも多いので楽しみです!

マストハブ·アイテム5つを教えてください。

RiRi: M·A·Cの口紅、フェイクアイラッシュ、iPhone、Netflix、ピンクのアイテムなら何でも
LuLa: RiRi, love, mini fan, happy soul, music

最後にひとことお願いします。

RiRi: 最後まで読んでいただきありがとうございます! EP「404 Not Found」の曲たちを気に入ってもらえたら嬉しいです。このような時代ですが、いつかシンプルにライブやミーグリをファンのみなさんと楽しめる日が来るのを心待ちにしています。

LuLa: 最後まで読んでくれてありがとうございます:)これからどんどん加速していくから一緒に楽しんで下さい! ライブで皆さんにお会い出来るのを楽しみにしています。

 

Website | YouTube | Instagram | Twitter
Introduction and questions by Ash.
Images courtesy of FEMM.

Post a Comment

Your email address will not be published. Required fields are marked *