編集長からのメッセージ
ようこそ! 『The COMM』Vol. 2 (第1号) です!
ご無沙汰してしまいましたが、再始動した『The COMM』は2019年の活動に向けてウズウズしています!
今年は去年より更に大きなスタートを切るべく、お気付きの通りウェブサイトを大幅に改善しました。去年と同じく、注目のゲストやコラボレーション企画といった素晴らしいコンテンツの提供に全力を注いでいきますが、今年はスケールが違います! フォトシューティング、寄稿文に動画コンテンツ、ほかにも注目すべき企画がいっぱい。どうぞお見逃しなく!
今号は、インスピレーションが湧き上がる最初の場所へコミュニティーを立ち返らせます――そう、ランウェイです!ランウェイにモデルが歩み出た瞬間に感じる興奮。新作コレクションをいち早く目にできるという期待感が空間に溢れ、音楽、照明、そして洗練されたポージングが、ショーを一気にパフォーマンスへと変貌させます。
モデルと観客、双方の経験があるわたしが、ランウェイがどれほどワクワクするものかをお伝えしましょう。舞台裏では、デザイナーたちはその年の――または人生の!――集大成を披露することに神経を尖らせており、モデルたちはとにかく堂々とランウェイを歩ききる決意を固めています。メイクアップアーティストやヘアスタイリストたちは、身長180センチのモデルの脇でつま先立ちをしながら、頬にチークをはたいたりと、ぎりぎりまでディテールにこだわっています。体内を駆け巡るカフェインが無ければ、持ちこたえられないでしょう。
観客の心を盛り上げているのは期待です。何を観せてもらえるのか?何に心を奪われるだろうか?何が印象に残るか?ショーはそれほど長くないかもしれませんが、その一瞬のインパクトがクリエティブな若者の考えに大きな影響を及ぼします。例えば、将来どのようなプロジェクトを展開していくか。デザイナーは誰でも、自分のコレクションを作りたいと思わせたアイテムが、 どの年の、どのコレクションの、どんなアイテムだったか、語ることができます。ランウェイという存在は、ファッション界は1分では変えられないという考えを真っ向から否定するのです。
もちろん、ランウェイはハイブランドだけのものではありません。大学におけるショーでは毎年、ファッションを専攻する学生たちがランウェイを激しく揺さぶります。業界の型にはまらず、純真さを失っていない、荒削りで斬新なその才能で。
それから…ストリートの存在。
それがファッションの一番純粋な形であることは、ほぼ間違いないでしょう。ストリートにルールを捨ててしまうのです。特別に選んだり、準備したりするアイテムはあり得ない—―ハイブランド、ノーブランドやオートクチュール、ストリートファッションなどが一緒になってごった返しているのです。いろいろな意味で、ストリートそのものがランウェイなのです――疑うことを知らない観客にファッションを披露するゲリラ的な。伝統的なランウェイと比べて、その影響が小さいとは決して言えません。
ストリートにあるファッションは、時間とともに進化して様々なトレンドやグループを形成し、自らカルチャーを発展させてきました。あらゆる都市の各地域に独特の趣があります。 オートクチュールの最も集まる場所を歩き回っていたかと思えば、知らない道を曲がると、モデルのように自信を持って振る舞う実験的なファッショニスタにばったり出会うかもしれません。よく言われるように「いいものは隠しなさるな」です。
今月は、みなさんを様々な形の「ランウェイ」にお連れします。
【PART ONE】ON-1 Collective (※) のイベント「Vol. 6」での、『The COMM』による初のファッションショーです。ショーを準備できたことは (それもたった1週間で) 私たちにとって非常に画期的なできごとでした。このようなショーを行うのに避けられないこと (いいことと悪いこと、また直前の大慌てなど) から、最終的な完成形までをご紹介します。
※ON-1Collective はメディアプラットフォームで、東京に活動の拠点を置くクリエイティブなコミュニティーを毎月紹介するイベントです。
【PART TWO】有名な文化服装学院の学園祭を紹介します。よく知られたこの東京の大学は、素晴らしく革新的なすべての学生を自慢するために、毎年ファッションショーを開催しています。学生たちは若いですが、才能が年齢を凌駕しています。
【PART THREE】ストリートです! ストリートファッションは東京人の日常生活によく溶け込んでいます。足を引きずって仕事に向かう、スーツを着たサラリーマンの一団に交じって、染めた髪と、その日の気分に沿った念入りなコーディネートの若者が気取って歩いています。どこへ行ってもストリートファッションを見かけるのです。
最後になりますが、そろそろ読者のみなさんを本物のコミュニティーのように遇する時でしょう (これは初めから目指していたことです) 。オンラインとオフラインのコミュニティーをひとつにするために、グループのメンバーの呼び名が必要です。だから、新年の挨拶をしたいと思います……
COMMunity (コミュニティー) メンバーのみなさんに。
『The COMM』へお帰りなさい。
チューム
編集長