編集長からのメッセージ
ようこそ! 『The COMM』Vol. 2 第4号「PiNK!」です!
日本のストリートファッションについて考えてみてください。では、原宿のことを考えてみましょう。何が思い浮かびますか? やりすぎなファッションに身を包んだ10代の若者たちでしょうか? 最新のトレンドに溢れた竹下通りに立ち並ぶショップ? しかし最も多いのは…おそらくピンク色でしょう!
90年代に世界の舞台でのデビューを果たして以来、原宿にはかわいくて女性らしいイメージがあります。しかし、「カワイイ」ファッションと、そのピンクとの関係性はどのように変わってきたでしょうか? 原宿を頻繁に訪れるファッショニスタは、今も全身ピンク色なのでしょうか。
『The COMM』で日本のストリートファッションについて語るとき、「原宿ファッション」という用語は使いません。ピンクのステレオタイプ的イメージを想起させるからです。「ふわふわ、女性らしい、かわいい」、そしてたいてい日本の10代の女の子が着るもの、というイメージです。確かに、ストリートファッションを愛する人々のなかには、頭からつま先までピンク色のコーディネートを着る人も多くいます。しかしストリートファッションには様々なスタイルが含まれていて、わたしたちはそれらを表現したいのです。今号では、一般的にイメージされる「原宿」という概念を分析し、アップデートしたいと思います。
わたしたちは今号を2つの部分に分けました。「トラディショナル・ピンク」と「オルタナティブ・ピンク」です。
「トラディショナル・ピンク」では、皆さんにも馴染み深いであろうピンクのイメージを楽しみます。注目するのはピンクのファッショニスタ——つまり、皆さんご存知かつ大好きな「カワイイ」、の感覚でピンクをワードローブに取り入れている人たち。また、ピンクを世に送り出す人々にも注目します——つまり、ピンクをブランドの美学として取り入れているショップです。アイテムを販売するだけでなく、ショップのインテリアによっても、ピンクをレベルアップ。ピンク、ピンク、もっとピンク——そう、これまでわたしたちが愛してきたように!
「オルタナティブ・ピンク」は、「トラディショナル・ピンク」とは対照的です。少し違ったアプローチをとるコミュニティメンバーを紹介します。「原宿ファッション」の典型的なイメージとは異なる解釈の可能性を探る撮影もあります。
多くのインフルエンサーは、コミュニティーが見せるファッションの多様性を世界に紹介するために、異なる解釈に取り組んできました。「ピンク」の様々な解釈を紹介し、誰も見たことがないような「ネオ原宿ガール」を提示したいと思います。かつての「原宿ガール (Harajuku Girl) 」(ありがとうグウェン・ステファニー!) の凝り固まった時代遅れなイメージは、アップデートしませんか?
COMMunity (コミュニティー) の皆さんはピンクが大好きですよね? どんなコーディネートも明るくする、楽しくて際立つ色です。残念なことに、ピンクは子供っぽい色としても見られています。13歳を過ぎてピンクを着ている人に対しては、見下した態度をとる人も多くいます。
『The COMM』は、好きなものを身に着けることを応援するプラットフォームとして存在しています。皆さんのピンクへの愛情、わたしたちはわかっています! ハッシュタグ「#thecommoffline」を使って、あなたのピンクのコーディネートを見せてください。『The COMM』のInstagramストーリーで紹介します!
今号が、みんなが一緒にピンクについて考える機会となりますように!
チューム
編集長