編集長からのメッセージ
ようこそ! 『The COMM』Vol. 2 第2号です!
わたしたちは日本のストリートファッションシーンに存在する、他のスタイルにも手を広げてみようと考えていました。『The COMM』が普段特集しているファッションの対極にあるのがストリートウェア。だから今号は、このファッションで試していきます。
定番のブランドは、OFF-WHITE (オフワイト) やUNDERCOVER (アンダーカバー)、WTAPS (ダブルタップス) などです。ストリートウェアは、主流としての、今までなかったような評価を得ており、大手デザイナーブランドが、ストリートからの着想を自分のコレクションに取り入れています。
通常、ストリートファッションの世界では当たり前のコンセプトや有名人であっても、一般の人々にはよくわからないでしょう。そして、もちろんコーディネートの細かなニュアンスも (他のニッチなコミュニティーでも同じことですが)。
ストリートウェアというと、パーカーやTシャツ、スニーカーなど…特段面白みのない衣服だと思うかもしれません。もちろん、ベーシックなアイテムはそうです。でも、見落としやすいディテールこそがカギなのです。ここにファスナー! こっちにはポケットがもう1つ! アクセサリーとバックパックをつけて… じゃーん! これで、できあがりなのです。
一方でストリートウェアは、そこまでカジュアルである必要はなく、今や高級なスタイルとなってきています。高価なブランドとしては、例えばOFF-WHITEやYEEZY (イージー)、Y-3 (ワイスリー) などです。職人技や優れたディテールのために、かなりのお金を払うことになるハイファッションのブランド。その後にストリートウェアが続いているのです。
最近、わたし自身のスタイルは変化を迎えています…きっと周りの人から得た影響によるものでしょう。控えめなロゴが色鮮やかな柄に取って代わってきている…つまり、バーゲン品を楽しむ代わりに、ハイファッションのスタイリングを取り入れているのです。
ストリートの雰囲気が変化してきているので、わたしもその通りに。時代の動向によるものなのか、自分の成長によるものなのか分かりませんが、過度で凝ったコーディネートから、最近のストリートに見られるようなミニマリスト・ファッションへと移行しています。
どちらのファッションにも価値がありますが、流行しているのは、よりシンプルなものです。わたしはほとんどトレンドを追いかけないのですが、周りの流行から間接的に影響を受けています。人間ですからね。
今号では、ストリートウェアのインフルエンサーや、そのファッションを扱うショップ、デザイナーなどを特集します。もちろん、このようなスタイルは普段『The COMM』には登場しません。
しかしながら、ファッションという名の旅においては、
試してみたり、学んだりして成長していくことが
不可欠だと思います。
その歩みにおいて、ファッションのヒント、情報、そしてもちろん視覚的なイメージなど、様々なアドバイスを提供するのがわたしたちです。
コミュニティーのみなさんに伝えたいのは、日本のストリートファッションの着こなし方は1つだけではない、ということです。今号では、ストリートウェアを自分らしく解釈している人々やデザイナーたちを特集します。「カワイイ」ストリートファッションと同様、そこには多様性があるので、わたしたちが普段「カワイイ」コミュニティを特集するのと同じように、紹介していきたいと思います。
あなたが事情通であろうと、ストリートウェアをよく知らない人であろうと、あるいは『The COMM』を読むのさえ初めてであろうと、きっと何かが見つかりますよ!
チューム
編集長