The COMM

編集長からのメッセージ

ようこそ!『The COMM』Vol.3第3号「#online」です!

この20年間、わたしたちは自分たちが消費しているメディア、そしてその消費方法の変化を見てきました。紙からデジタルへ、オフラインからオンラインへ。このような変化によって、情報や人とやり取りする方法が大きく変わったことは疑いようがありません。デジタル時代が到来し、多くのソーシャルメディアプラットフォームが作られました。その意図はすべて同じ——人とつながり続けるためです。

インターネット上に多くのメッセージや写真が飛び交っているにもかかわらず、人はいまだかつてないほどの孤独を感じている、ソーシャルメディアは、実際は問題であって、解決策ではないと主張する否定的な意見の人もいるかもしれません。人々はオンラインでのふるまいに関するカルチャーを作り出してきました。それには新しい言葉や行動を作ることも含まれます。しかし、こんな疑問が湧いてきます——現実世界ではどういう意味なのだろう? 例えば、誰かをオンラインでブロックした場合、現実世界ではどういうことでしょうか? 考え直してみると、『Black Mirror (ブラック・ミラー ※) 』っぽすぎる話ですね!

※新しいテクノロジーがもたらす予期せぬ社会変化を描く英国のテレビドラマシリーズ。

一方で、情報共有の良い面はどうでしょうか? 人間はいつもコミュニティーの中で暮らしてきました。オンラインのコミュニティーだって同じです。TwitterとFacebookが現れる前、同じ興味を持つ人々が集まるインターネットコミュニティーがありました。否定しないでください! あなたも『The X-Files (X-ファイル) 』ファンのネット掲示板、もしくはセーラームーン掲示板のネオペット (※) のトピックで、人とのつながりを作ったでしょう。まあこれはわたしだけかもしれません。でも、イメージは伝わったと思います。

※バーチャルペットサイト。

わたしたちの所属する日本のストリートファッションのコミュニティーは、Livejournal (ライブジャーナル ※) で活発にブログを行き来してコメントし合うことで盛り上げられています。このプラットフォームを使うことで自分たちと同じファッションやポップカルチャーに興味を持っている人を見つけ、友達になっているのです。もちろん、掲示板のすべてが良い動機で作られたわけではありませんが、インターネットのネガティブな部分を深堀する必要はありませんよね!

※インターネットユーザーがブログ、記事、日記を掲載できる仮想コミュニティーの一種。

この新しいオンラインカルチャーのもう1つの側面は、爆発的な流行です。これはファッションのトレンド、チャレンジ1やミーム2など、どの分野にも発生するものです。花火のように空に打ちあがり、大きな音を立てて爆発し、消えたが最後、二度と現れません。「online subcultures (オンラインサブカルチャー) 」でググると、パステルゴス、ヘルスゴス、ソフトグランジやシーパンクなどが表示されます。このような特定のファッションスタイルは、ストリートファッションまたはファッション業界とは反対に、オンラインのソース (つぶやきやミーム) をたどることができます。バズったファッションのトレンドの大半と同じように、オンラインサブカルチャーは忘れられていました——今までは。

1 特定の動作に挑戦する動画をSNS上で共有し、周囲にも挑 戦を促すこと。ボトルキャップチャレンジなどがある。
2 ここでは、インターネットを通じて拡散される一般的にユーモラスな画像や動画のこと。

今号では、インターネットに関するすべてのものと、最も重要な、わたしたちのオンラインコミュニティーに焦点を当てます。記事では様々なオンラインスペースに存在するコミュニティーとそのファッションカルチャーを調査します。一方、撮影ではディテールまでこだわることでオンラインサブカルチャーのファッションスタイルを褒めまくります。そして「#online」精神を尊重して、撮影はすべてiPhoneやウェブカメラで行い、誰でもダウンロードできる写真編集アプリで編集しました。

PART ONEの「#instafamous」はインスタグラマーに焦点を当てています。ファッションスタイルや日常の出来事を共有するのが好きで、そうすることでフォロワーを増やしています。フィルターのかかったファンタジーの裏側にある世界を、カメラの後ろ側に発見します。

PART TWOのタイトルは「#streamer」。自分の生活のあらゆる場面をYouTubeで動画ブログにすることを恐れない人たちを特集します。舞台裏の様子のほか、ファッションスタイルやビューティールーティン、閲覧者が見たがるすべてのNG集などをさらけ出しています。

PART THREE「#ekidz」は新しいソーシャルメディア、TikTok (ティックトック) を取り上げます。TikTokはソーシャルメディアではないのですが、動画ストリーミングのプラットフォームでもありません。わたしたちが知っているのは、動画が1つバズれば、フォロワーを一気に100万増やせるということです。バズらせる方法が知りたいですか? @ohsokawaiixoxoとしても知られるSarah (サラ) さんの独占インタービューをご覧ください!

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インターネットの底なし沼にはまる前に、『The COMM』に参加していただけるとうれしいです。ハッシュタグ「#thecommoffline」をつけてソーシャルメディアで意見や洋服を共有することで、『The COMM』のオンラインコミュニティーをサポートすることもできますよ!

 

Choom
Editor-In-Chief

Translated by Sachi.

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