Vol. 3 第3号

多くのファッションデザイナーの卵たちにとって、東京のファッション系の学生としてInstagramで有名になることは夢である。幸運なことに、@naomeowwとしても知られるNaomi Nikola (ナオミ・ニコラ) さんはこの夢の世界で暮らしている。 NaomiさんがInstagramを始めて数年は他の人たちと同じだった——投稿したいものを、投稿したいときに投稿していた。インターネットのある時代で育ったNaomiさんは、アヒルが自然と泳げるようになるのと同じように、デジタル空間で自分を表現することを覚えた。より自分らしいスタイルを見つけるにつれて、自分をよりクリエイティブに表現することは、彼女にとって大きな目標になっていった。「わたしは、自分の口から発する言葉より、身につけた洋服の方がはっきりと主張できます。それに、わたしが人に与えられるものがもっとたくさんあることは分かっていました。でも、こんなに人とつながることが好きになるとは思っていなかったし、人とつながることでこんなにたくさんの人にインスピレーションを与えられるなんてちっとも思っていませんでした」とNaomiさんは話した。 「赤ちゃんだからといって 必要なときに牙をむかないという わけではありません!」 調和しないコンセプト同士を組み合わせることに自然と惹きつけられたNaomiさんは、多様なファッションスタイルを自分のコーディネートに取り入れている。グランジ、ラルム系、e-girl (※)、テックウェアなどは、彼女がインスピレーションを受けたジャンルのほんの一部だ。Naomiさんは「トーンはソフトに、エッジはシャープに」と自身のスタイルを説明している。だから、この日本のストリートファッションの達人にとって、パステルのカラーパレット、辛口アイテム、そして少し影のあるロマン主義は大事な要素なのだ。巧みなスタイリングによって、淡いラベンダーとライラック色のNaomiさんのフィードは、甘さも辛さも兼ね備えている。「ソフトなトーンや素材を使うことを恐れないでください。エッジを少し足したいと思ってもいいんです…クリエイティブに発想を飛躍させて、自分のユニークさを表現してください。」 ※TikTokやTumblrで流行している、特徴的なメイクやファッションをする人たち     もちろん、ソフトなトーンや素材を使うことには欠点もある——特に有名人にとっては。「精神的な問題を抱えているわたしの視点なのですが…わたしは人の目を気にしすぎて、自分を責めすぎてしまったんです」とNaomiさんは話した。ネガティブな思考に落ち込むことを避けるには、全ての人を満足させることはできないことを受け入れることだとも話してくれた。「なんでもいいので、自分らしくありましょう! 批判は、必要な場合は受け入れて、活用しちゃいましょう…自分の成功のために。」 「日本はまったく違っています…母国と比べて。」日本でファッションを勉強することを選んだ理由を聞かれたNaomiさんはそう答えた。「東京の周辺には刺激がたくさんあるし、時間の進みがずっと速いんです。」生活と学校について聞かれると、仕事重視の日本において、時間の管理を覚えることは休養や療養と同じくらい必要不可欠なことだったと打ち明けた。「自分の限界を知って、計画を立てましょう——目いっぱい楽しんだっていいんです。でもそこにも責任は持たないとね!」     フィリピン人独特の勘のおかげで、デザイナーNaomiさんの作品は群を抜いている。Naomiさんはフィリピン人のインスピレーションから生まれた、魅力的な服の選択肢が限られた中で育った。ファッションへの意識が高い彼女にとって、彼女自身が着たいと思える服をデザインすることは当然の帰結だった。フィリピニャーナのバタフライスリーブを取り入れた彼女のデザインからは、Naomiさんのフィリピン人としての誇りが感じられる。しかし、彼女は技術にはまだ改善の余地があると打ち明けた。「わたしはまだまだ勉強中です

ようこそ!『The COMM』Vol.3第3号「#online」です! この20年間、わたしたちは自分たちが消費しているメディア、そしてその消費方法の変化を見てきました。紙からデジタルへ、オフラインからオンラインへ。このような変化によって、情報や人とやり取りする方法が大きく変わったことは疑いようがありません。デジタル時代が到来し、多くのソーシャルメディアプラットフォームが作られました。その意図はすべて同じ——人とつながり続けるためです。 インターネット上に多くのメッセージや写真が飛び交っているにもかかわらず、人はいまだかつてないほどの孤独を感じている、ソーシャルメディアは、実際は問題であって、解決策ではないと主張する否定的な意見の人もいるかもしれません。人々はオンラインでのふるまいに関するカルチャーを作り出してきました。それには新しい言葉や行動を作ることも含まれます。しかし、こんな疑問が湧いてきます——現実世界ではどういう意味なのだろう? 例えば、誰かをオンラインでブロックした場合、現実世界ではどういうことでしょうか? 考え直してみると、『Black Mirror (ブラック・ミラー ※) 』っぽすぎる話ですね! ※新しいテクノロジーがもたらす予期せぬ社会変化を描く英国のテレビドラマシリーズ。 一方で、情報共有の良い面はどうでしょうか? 人間はいつもコミュニティーの中で暮らしてきました。オンラインのコミュニティーだって同じです。TwitterとFacebookが現れる前、同じ興味を持つ人々が集まるインターネットコミュニティーがありました。否定しないでください! あなたも『The