Vol. 2 第3号

インターネットの出現により、洋服の選び方は近年非常に多様化した。もう地元の商店街のお店で買うしか手段がなかったのは昔のこと。今は家に居ながらにして、世界中のどこからでも、どんな洋服でも、手に入れることができる。 アパレル側もこの事実を認識したうえで、消費者の洋服へのニーズに応えるために、新しい商品を出し続けている。特にFOREVER 21 (フォーエバー21) やH&M、Fashion Nova (ファッション・ノバ) などのファストファッションや、低価格で商品を提供しているブランドには、顕著にこの傾向が表れている。低コストで製造されているため、トレンドにあった新しいデザインをすぐに準備し、常に新しいラインナップを提供することが可能だ。これらの低コストでトレンドを押さえた商品は、インスタグラム時代にもピッタリである。みんな、流行には乗りたいし、二度も同じ服で写真に写りたくはない。だから安くてトレンドを押さえた洋服こそが、今求められているのだ。 これはアパレル側にとっても、消費者側にとっても、Win-Winのように思えるだろう——ファストファッションが環境に与える影響を無視すれば。 ファストファッション業界は石油業界に次ぐ環境汚染者なのだ。言い換えれば、食品業界よりも環境汚染を進めていることになり、また、環境を破壊し文字通り戦争を始めようとしていることで悪名高い石油業界にしか、ファッション業界は環境に与えている影響の低さで勝つことができていない。これは驚くべきことである。しかし、古着を買ったり、寄付したり、洋服を買う量を抑えたりすることで、ファッションをもっとサステイナブルにし、持続可能な社会に貢献することができる。ファストファッション業界自体をもっとサステイナブルにする手段も、テクノロジー業界の様々なイノベーションにより登場してきている。ファッション業界によるソーシャルメディアを利用した啓発活動により、サステイナビリティという言葉自体も拡散されているのだ。   1. ソーシャルメディアキャンペーン ソーシャルメディアは、持続可能性の大切さを世間に拡げるのに役立っている。インターネットとソーシャルメディアのおかげで、ミレニアル世代とポストミレニアル世代は持続可能性についてよく考え、ソーシャルメディアを通じて様々な企業に懸念を伝えているのだ。消費者が持続可能性をも考えて店を選ぶようになったことで、企業は自ら環境に優しいビジネスを実施し、そのことを証明しなければならなくなった。加えて、サステイナブルなファッションやライフスタイルを選ぶ、サステイナビリティ・インフルエンサーたちの登場である。例えば、Lauren Singer (ローレン・シンガー)

ロボットたちが東京を征服していて、わたしたちはとてもワクワクしている。アイコン的存在であるファッションマネキン、FEMMのリリとルラは、このサイバーをテーマにした撮影のために、新たな装備へのモデルチェンジに応じてくれた。頭からつま先までパステルカラーでコーディネートした未来的ファッションに、「カワイイ」のひねりを加えたスタイルをご覧あれ! FEMMはただのスーパーモデルではない。彼女たちはスーパースターなのだ。ネット上で話題沸騰となった『 Fxxk Boyz Get Money』以来、FEMMを有名にしてきたのはどの楽曲にも一貫したキャッチーさ。わたしたちのお気に入りは『Kill The DJ』や『Plastic』、そして最新の曲『Dolls Kill』! 彼女たちの正気とは思えないコーディネートも忘れてはいけない。FEMMはミュージックビデオで常にファッションの限界を押し広げているのだ。ラテックスからLEDアクセサリーまで、これまでにもあらゆるアイテムが登場している。FEMMの撮影は、上のギャラリーをスクロールしてみてください!   Models: @femm___ Makeup

過去からスタイルのヒントを得て、現代にそれらを身に着け、そして未来のイメージを体現する葵プリズム (あおいぷりずむ) 。彼女は流行の最先端を行く、「NEOTOKYO」のインフルエンサーだ。彼女のInstagramのプロフィールから垣間見ることができるのは、そのファッションとライフスタイル——楽しくて、ダイナミックで、そしてカラフル! ひとり原宿でゆっくり過ごしているときも、友達のネオ・ギャルと遊んでいるときも、葵さんは最高のお出かけスポットをわかっていて、常に最新の服を着ている。彼女のバーチャル世界についてインタビューした!   どこでコーディネートのインスピレーションを得ますか? セーラー戦士たちの私服、90年代のegg、あとは2000年代のパリス・ヒルトンやブリトニー とかのLAセレブにかぶれてるの (笑) 同時にインスタグラムで世界中のファッショニスタの投稿はよく見てるし、ぷり流に過去と現在をミックスさせて着てるかな。 どこで買い物をしますか? アッシュブルーヘアーに合うピンクや青系の服、厚底シューズはみかけたら即買いしちゃう。買い物はほとんどオンライン。 オフラインのときは何をしていますか? ヤバい! 記憶がない! (笑) 常に体のどこかがオンラインにつながってる気がする。気のせいかな? あなたのInstagramのプロフィールには、「NEOTOKYO」に住んでいるとありますが、お気に入りのお出かけスポットはどこですか? スクランブル交差点かな。そこから見上げる電光掲示板の現実感のなさエモい! 1度に3000人もの人が交差していくのに、その瞬間みんなそれぞれ空虚な存在みたい。ぷりがそこにいても存在が消える感じがして気持ちいい!

わたしたちはファッションで実験をするのが大好き! 今号の試みは、ファッションとテクノロジーの境界線を揺さぶってみること。LEDアクセサリーやサイバーファッションという切り口で身に付けられるテクノロジーを取り上げているが、もし、あなた自身が触れることのできないものを身に着けるとしたら? プロジェクションによって、質感や生地感を持った服の幻影を生み出すことはできるのか? Iris van Herpen (イリス・ヴァン・ヘルペン) は、自分の周りにある自然の要素を着用可能なファッションにしている。つまり、着用できないはずのものをウェアラブルにしているのだ。しかし、もしウェアラブルファッションを着用不能にしようとしたら

若い頃は写真をたくさん撮った。わたしの家族、わたしのホリデー、わたしのペット、そしてもちろん、わたし自身の。わたしは幼い頃から、あらゆる種類のカメラを経験してきた。使い捨てカメラからフロッピーディスク (20歳未満のみなさんはググってみて) の付いたデジタルカメラ、折りたたみ携帯のカメラ、そしていまはでっかいデジタル一眼レフ。 当初、フィルムカメラや初期のデジタルカメラは、見たものそのままを写真にするものだった。被写体を狙って撮影する、その先には何もなかったのだ。フィルムカメラの場合は、実際にモノを見るまでに少し時間がかかったけれど。 しかしテクノロジーは急速に進化し、写真はより綺麗になった。顔のあらゆるシミやそばかす、スジ、しわも見えてしまうだろう。スマートフォンにカメラが搭載されたことで、調子が悪い日のちょっとしたスナップが、みんなに公開されてしまう。写真を編集したくても、誰もがAdobeのPhotoshop (フォトショップ) を買うお金を持っているわけではないし、正直なところ、腰を下ろして苦労してまで、すべての写真を完璧にする余裕がある人なんているだろうか? だが2011年、最初の画像編集アプリがApp Storeで発売された。「フィルター」が登場したのは、それからすぐのことだ。 カメラを搭載した主要なアプリはどれも、フィルターを備えている。フィルターは顔の形、特徴、肌のトーン、さらには身長までもを変えてしまう。単純に楽しくて、そしておそらくは目立つ傷などを取り除くためのツールとして始まったものであろうが、一部の人にとっては欠かせない存在になってしまった。 今や多くの人は、編集していない写真をオンラインに投稿するなんてことはしないだろう。たとえ写真に写ってしまった赤みはほんのわずかと言えど、バラ色のフィルターを通せば完璧になるのだ。それをあえて選ばない人なんているだろうか? プロの写真家たちは常に、自分の撮った写真をより良く見せるために編集技術を使ってきた。実際のところ、写真編集の歴史は1860年代に遡る。その当時は写真を切って、また戻さなければならなかったけれど。 写真編集は新しいことではないのだ。そしてそれが創造性のためならば…それならば問題のないことだとわたしは思う。 さて、時は現代。写真をオンラインに投稿する前に編集することは、当たり前になった。インフルエンサーのコミュニティーでは、アプリ「Facetune」が基本ツールとしてよく知られている。自分の写真を大勢のフォロワーに公開する前に、準備するためのものだ。 完璧でないものは受け入れられない。あなただって完璧になりたいのではないだろうか? 美容整形手術が台頭してきているようだが、どうやらその理由の1つはアプリのフィルターにあるようだ。わたしたちはカメラのレンズを通して自らを見ているが、それが自信の無さや醜形恐怖症を招いている。InstagramやSnapchatのようなアプリでは、顔の造形を操作する豊富なフィルターを使用することができる。表面的には、それは楽しいもの。カワイイ猫ちゃんに変身して楽しくないことなんてあるだろうか? しかしフィルターを重ね続ければ、誇張や歪曲なしに自分を見ることが難しくなっていく。 カメラのレンズを通して見る自分は、正確な自分ではない。照明、レンズの近接、角度といった要素は、それぞれに輪郭を型取るので、顔の形に大きく影響する。部屋の特定の場所で、カメラをちょうどよく傾けると、自分の「一番良い向き」が見つかるのには、理由があるのだ。 フィルターと写真編集がすべて悪いというわけではない。先に述べたように、創造性とアートのための写真加工は、受け入れるべきことだ。テクノロジーとアートの交差するところには、人を惹きつけるものがある。わたしたちはその境界線を押し広げて行くべきだろう。 ソーシャルメディアのフィードにアートな感じを加えたいとき、フィルターなら誰でも手早く簡単に、トレードマークとなるようなスタイルに到達することができる。アプリがあれば、創造的な自分になって、色調だけにとどまらず、フレームやステッカー、文字を使った編集を加え、そして、写真を存分に楽しむことができるのだ。 このテクノロジー自体は、良いものでも、悪いものでもない。しかし、頻繁に使用していると確実に、個人を超えたわたしたちの無意識に影響を与える。一歩引いて、写真撮影にまつわる全ての側面を理解することが大切だ。よりよい写真を撮るためだけでなく、それがいかに自己受容を歪めるかに気づくことができる。自分を見るためには、ケータイのカメラを使う代わりに、鏡を使ったらどうだろう。 なぜなら、美の基準は見る人の目の中にあると言うではないか……レンズではなくてね。

テクノロジーは長年の間、ファッションの揺るぎない仲間という地位にある。ある時は、後にブラザーミシンに発展することになるシンプルな針と糸。またある時は、洒落た小粒なリバティ・スパイクスとして、DIOR (ディオール) のコレクション. のブロック配色ドレスにリバイバルされた、素朴な折り目とねじれによる「絞り」技術。 ファッションとテクノロジーの最も優れたコラボレーションは、間違いなく、ハイファッションの分野に見られる——「132 5. イッセイ ミヤケ (132 5. ISSEY

主流ではないファッションと工学が出会ったとき、いったい何が起こるのかというと…それは「ギャル電」! きょうこさんとまおさんの二人組は、まばゆい光への愛と、突飛な服たちへの愛情を合体させ、ギャルユニットのギャル電を結成した。自分の姿を群衆の中で目立たせるために、自らの衣装に電飾を施した元ポールダンサーのきょうこさん。ギャルファッションへの愛に目覚めた、タイ育ちで工学部卒のまおさん。そんな二人が出会い、すぐにギャルとエレクトロニクスへの愛を広め始めたのだ。 ギャル電のファッションとアクセサリーは、まさに「煌びやか」で「ど派手」だ。撮影ロケ地はもちろん、東京で最も派手な場所である秋葉原! ネオンストリートとシームレスに調和しているギャル電のスタイルは、ファッションとテクノロジーの完璧なる融合を見せてくれている。   Models: @galdenshikousaku Photographer: @misa_kusakabe Shoot direction: @choom.online Assistance and BTS photography:

今月は多くの雑誌が、最近話題のAIインフルエンサーと、ソーシャルメディアの活用に関する記事を特集した。ファッションのジャンルに関係なくソーシャルメディアが主なテーマとして取り上げられ、良い点や悪い点が議論されている。いくつかの雑誌はこの話題をさらに掘り下げ、オンラインにこだわる人々にインスピレーションを得て、テクノロジーをテーマとした撮影に結実させた。『Numéro TOKYO (ヌメロ・トウキョウ) 』が高級ブランドをフィーチャーしたプリクラ撮影でハイパーな「カワイイ」を表現する一方、HIGHSNOBEITY (ハイスノバイエティ) 』は、文字通りバーチャルなインフルエンサーである「imma (イマ) 」を特集している。ギャラリーで見開きページをチェックしてみてください!

プリクラをテーマにした『Numéro TOKYO (ヌメロ・トウキョウ) 』の撮影からインスピレーションを得て、わたしたちもやってみることにした。プリクラはいつだって「カワイイ」カルチャーの定番だ。大きな目、滑らかな肌に、これでもかとデコレーションをほどこした出来上がりは、写真を撮って自分自身を表現する楽しみをもたらしてきた。 その日の気分を、さらに重要なことにはその日のコーディネートを、記録することができる素晴らしい手法。派手なコーディネートには、ときに大量のスタンプが必要——気が済むまでやっちゃって! 一方で特定のテーマが必要なコーディネートでも、そのニーズに応えてくれるブースは必ず見つかる。バービー人形になりたい? ぴったりのブースがある。セーラームーンの美少女戦士たちは? それだってある。わたしたちはプリクラを使って、コーディネートにちょっとした「カワイイ」とテクノロジーの香りをプラスしました!   Models: @lin_a_sarhan  @evil.buddha  @choom.online

インターネットのポップ (または、むしろバブルガムトラップ) クイーンを抜きにして今号のテーマを「テクノロジー」とは言えないだろう。以前は東京を拠点としていて、人気のYoutuber・ナタリアなっちゃんとして知られているPiNKII (ピンキー) に会おう。 インターネット上のかつてのキャラクターから新たに登場したPiNKIIは、アイコニックなコラージュビデオと、メランコリックながらもノリの良い曲を引っさげた有望なミュージシャン、かつ多才な (カワイイ!) バッドビッチ。『The COMM』は、近くリリース予定の彼女EP『internet angel (インターネットエンジェル)』