6月 2023

布地なしのファッションなどない。さまざまな形状、色、質感、素材の布。科学と技術の発展に伴って、布地も伝統的な制限から解放されていい。デニムやコットンを越えて、布というものがどこまで進化できるのか想像の翼を広げてみよう! 世界は、日本による未来の技術革新に期待を寄せているので――その理由として、西洋のテクノ・オリエンタリズムへの憧れや、それによる自国の産業へのメリットなどがある――さあ、SF映画から飛び出してきたような未来の布地を見てみよう。 ウェアラブルな太陽電池 ファッションショーをネットでリサーチしまくった一日の最後には、死にかけのスマホを充電してあげなくちゃ! でも、もし太陽電池の生地でできた服を着ていたら、ポケットにスマホを入れるだけで充電完了。福井県で2012年に開発されたこの未来の布は、太陽光をエネルギーに変えるウェハースのように薄い布型太陽電池からできている。すごい点は、布以上の価値があるということ――持続可能なエネルギー活動の一端になるのだ。今はまだ商品化を目指して開発中だが (さらなる耐久性が必要なため)、布型太陽電池の研究者はすでに今後の開発契約も済んでいる。 天女の羽衣 「(お客様は) 他にはない特性をもつ素材を求めて、ここへいらっしゃいます」 と天池源受