Pio
Pio (ピオ) さんは東京とアメリカに拠点を置く、モデル、スタイリスト、クリエイティブディレクターだ。この特徴的なパーソナルスタイルで、RUMOR ME! (ルーモア・ミー) のクリエイティブインフルエンサー発掘オーディションのファイナリストに選ばれたことも不思議ではない。わたしたちの多くのように、Pioさんは10代の頃は自信の無さと社会不安に悩んでいた。でも日本のストリートファッションを見つけてから、Pioさんはファッションで自分を表現できることに気がついた。最近では、Pioさんは自分のブランドTOLIVE (トゥリッブ) を通じて、メンタルヘルスの問題に関する認識を広めたり、人々が自分自身の声を聞いて目的を持って生活することをサポートしている。PART THREEの「令和」では、スタイルのインスピレーションと生きることの意味についてPioさんにインタビューした。 Pioさんのパーソナルスタイルはよく変わっていますね! コーディネートを組み合わせる際にいつも共通するテーマはありますか? わたしの全てのコーディネートに共通することは、自分が着ているものに満足して自信を持っていることです。自分の満足感を優先することで、わたしがトレンドによってコントロールされないこと、スタイルのジャンルによって制限されないことを確かめています。 あなたの興味をひく日本のストリートファッションとは? 日本のストリートファッションは独自の世界のように見えて、主に集産主義社会で声を上げるために戦っています。この個性を表現しようと強く望むところにわたしは惹かれました。 スタイルのインスピレーションはどこから得ていますか? 時には違う年代や芸術品から、時には単なる家庭用品からです。特定のブランドやインフルエンサーにインスピレーションを探すより、日常のシーンに興味を惹きつけられるのが一番楽しいです。 あなたのブランドTOLIVEはあなた自身の苦悩にインスパイアされ、メンタルヘルスの問題の認識を広めるために作られました。ビシネスは非常にストレスフルでプレッシャーが強い環境になり得ます。起業家精神とセルフケアのバランスをどのように取っていますか? 単なる個人的なプロジェクトであっても、TOLIVEはわたしの人としての成長の重要な部分を占めています。わたしがこのブランドを作った目的は人々を刺激し、また助けることですが、これが出来るようになるためにはまず最初にわたしが自分自身を助けなければなりません。 TOLIVEの最新コレクションのスローガンは「生きるということは何を意味するか」であり、わたしたちの多くが共感できる質問です。まさにこの質問に手こずっている人に何かアドバイスはありますか? 生きる理由は全員違います。それが友人とお喋りをする小さな喜びにしろグローバルな問題を解決するための長期的な目的にしろ、わたしはただ、まず自分自身にこの質問をすることを皆さんに思い出させたかったのです——「生きるということはどういう意味ですか?」 PioさんはRUMOR
考察: ダサい服に惹かれるのはなぜ?
どうしてわたしたちはダサい服に惹かれるのだろう。目を引くからだろうか? それとも目立つからだろうか? …悪い意味で。Y2K (※) ファッションは、目をそらしたくても離せない、まるで大事故。それは決しておしゃれだと思ってはいけないファッション——安っぽいデニムのミニスカート、JUICY COUTURE (ジューシークチュール) の派手な服、そして下手なカールヘア——でも、思ってしまう。おしゃれだと思ってしまう。これはもはや地下運動ではなくメインストリームなのだ。でも、一体何が起きているのだろう? ※ワイツーケー。2000年を指す。 過去のトレンドが現代にリバイバルするのは目新しいことではない——ファッションは巡るものだ。1970年代、ヒッピーのワンピースとベルボトムが大流行した。しかし1980年代にはダサくて流行遅れとなった。10年後の1990年代には流行再び。70年代には最新で、90年代にはレトロ。「20年の法則」と呼ばれるこの行き来は、服装史研究者James Laver (ジェームズ・レイヴァー)
2020年のクレイジーなトレンド4つ
ファッションはあなたの個性を表現したり、創造性を育てたり、新しいことに挑戦させてくれる。と同時に、ファッションはややこしいかもしれない——トレンドは常に行ったり来たり! 毎年、わたしたちはたくさんのトレンドを目にするけれど、一部はヒットして、一部は失敗となる。でも心配しないで、この大変なややこしさへの解決法があるから。それはあなたのコンフォートゾーンから抜け出して、楽しんでみること! これを念頭に置いて、『The COMM』は、2020年にはさらにクレイジーになるであろう、信じられないトレンドを2019年から4つ厳選した。 LEFT: Image courtesy of Glen Luchford. RIGHT: Image courtesy
トレンドレポ: なぜみんな『Clueless』に夢中なの?
過去数シーズン、タータンチェックはリバイバルされ、世界中で旋風を巻き起こした。多くの人は、アメリカのティーンのバイブル的コメディ映画『Clueless ( クルーレス) 』をインスピレーションの源として思い浮かべるのだろう。映画の中で、愛らしいが箱入り娘で世間知らずなパパっ子、Cher Horowitz (シェール・ホロウィッツ) が着ているのが、アイコニックなカナリアイエローのタータンチェックのセットアップだ。1995年に大ヒットし、Jane Austen (ジェーン・オースティン) の名声を再び高めただけでなく、スコットランドの民族文化をポップカルチャーへと押し上げた。そして、古いものを復活させようとするこの令和の時代に、そのスタイルは当時流行した映画の中のファッションという枠組み超えて本格的なトレンドとなった。コミュニティー内でタータンチェックにどのように新しい命が吹き込まれているのかを学ぶため、ぜひご覧ください! Image
Euphoria
Z世代にふさわしいバイブル的ハイスクール・ドラマがついに登場! HBOが配信する『Euphoria (ユーフォリア) 』は、どこに行っても出会い系アプリや電子タバコがある高校でうまく立ち回ろうとする、10代の立場から見た世界を表現する番組だ。遊び心いっぱいのファッションや、ラメたっぷりのメイクによって、『Euphoria』の女性キャラクターたちは、アイデンティティーを表現して自分らしく生きることに挑戦したりする。この撮影では、編集長のチュームとモデルのSefa (セファ) さんがそれぞれ「Rue (ルー) 」と「Jules (ジュールズ) 」に扮して、番組のようにドラッグから生じるもうろうとした感じやメランコリーが漂う雰囲気を作る。 Location:
Aliferous Angel
ヴィンテージファッションを思い浮かべるとき、わたしたちは恐らく60年代、あるいは50年代、もしかしたら30年代にまで時を遡るかもしれない。しかし、Aliferous Angel (アリフェラス・エンジェル) として知られるHolly (ホリー) さんのヴィンテージスタイルは、それよりもずっと昔の時代にまで及んでいる。Hollyさんはビクトリア時代にインスピレーションを得て、そこに日本のストリートファッションの要素を足し、特徴的な慎み深いアンティークスタイルを創り出した。Hollyさんと同じようにヴィンテージ風のカルトパーティー系のファッションを愛するコミュニティーを見つけたことが、Hollyさんのファッションへの愛を確固たるものにした。今では、Hollyさんはアンティークなライフスタイルを深めてくれるヴィンテージのおもちゃや不気味な物を集めることで、ヴィンテージなものすべてを、さらに愛するようになった。『The COMM』はHollyさんのファッションスタイルと、彼女が影響を受けた過ぎ去りし時代についてインタビューした。 COMMunityに自己紹介をお願いします。 こんにちは、Hollyです! アンティーク、ヴィンテージや不気味な物が大好きです! 地球の下の方にある小さな島、タスマニア (オーストラリア) 出身です。今は東京に住んでいて、英語教師として働いています! この号では、『The
コーデのヒケツ: フェアリー系
フェアリー系はパステルカラーパレット、着心地の良いシルエット、そしてノスタルジックな80年代モチーフで知られている日本のストリートファッションスタイル。このスタイルはLISTEN FLAVOUR (リッスンフレーバー)、 W❤C (ダブルシー)、そしてSPANK! (スパンク!) のようなアイコニックブランドに代表されるけれど、簡単に真似をすることができるから、国際的な熱狂的なファンも獲得した。あなたの地元のリサイクルショップに立ち寄ってみて。そうしたらもう半分できたも同然! もしあなたがフェアリー系を試してみたいなら、これから紹介するアクセサリーを使って始めてみよう! Image courtesy of
アフタヌーン・ティー
自宅で自分だけのティーパーティーを開くことができれば、出かけなくてもいいでしょ! ロリータたちは、壮大な城や贅を尽くしたホテルで贅沢なティーパーティーをよく開くが、時間——または予算——がないこともある。でも、大丈夫だ。このロリータはどのようにすればうまくいくのか知っているから。Sarah (サラ) さんとお客さんのぬいぐるみ達と一緒に、ボードゲームをしよう。それから、どうぶつの森シリーズをしたり、塗り絵をしたり、『ゴシック&ロリータバイブル』を読んだりして、ごろごろして過ごすのはどう? デカダンスの王妃、マリー・アントワネットの言葉によれば、「ケーキを食べればいいじゃない! 」 Model: @pearliecute Photographer: @pearliecute Photo editing: @choom.online Written
Pony
1990年代。若者のファッション。キッチュなチェックスーツとグランジチョーカーの時代。でも、東京の路上じゃない! 「多いことは豊かだ」という美学が何より大切だった。——鮮やかなカラーブロッキング、頭からつま先まで覆ったアクセサリー。撮影現場を支配したのは、デコラのようなファッションだった。大好きなテレビ番組のアニメキャラクター、分厚いプラスチックのヘアークリップ、ハート型の宝石が何層にも重なっている。このスタイルでは、子供の頃のノスタルジアが大きな役割を果たす。今回の撮影では、パリを拠点とするデコラキッズ、Pony (ポニー) さんが、ガラクタをおしゃれアイテムに変えた、さまざまなコレクションを披露している。そして、彼のデコラに対する愛は、わたし達が愛してやまない大胆な色使いと飾りが決して色褪せないことを証明している。 Instagram Model: @ponykoniko Photographer: @choom.online Written by Kay, translated by
ショッピングスポット: 年代別ストリートファッション
日本のファッションには豊かな歴史がある。50年代から00年代にかけて、日本のストリートファッションを定義してきたのは、それぞれの時代のサブカルチャーだった。 ファッションは往々にしてノスタルジアであり、古いものをリミックスして新しいスタイルが誕生する。ゆえに、『The COMM』は、コミュニティーメンバーが年代別に日本のストリートファッションを楽しめるとびきりのお店を見つけ出す必要性を強く感じているはず、という結論に至った。 Image courtesy of Psycho Apparel. 1950年代: PSYCHO APPAREL 日本では第二次世界大戦後、洋服、西洋のトレンドや文化が人気となった。当時、最もアイコニックだったスタイルの1つ——50年代のピンナップでロカビリーなファッション——が、現在再び復活している! もしあなたが、フィット&フレアのデザイン、ペンシルスカート、丸襟、ネックスカーフ、またはその他の50年代の定番ファッションのファンなら、PSYCHO