10月 2019

社会運動からオシャレそのものまで、「Les Sapeurs (サプール)」が体現するのは「好きか嫌いかは問題じゃない!これが自分!」という大胆不敵さだ。昼間はブルーカラーの労働者、しかし退出時刻を記録して一番オシャレな服を着込んだ瞬間 (グッチやヴェルサーチはほんの一例) 、かっこよさと気分の高揚/クールでアガるファッションに全てを捧げたサプールは、誰よりも洗練された男になっている。 この洒落者たちは、貧困と贅沢、平凡さと奇抜さ、クラシックとコンテンポラリーを共存させる—逆境にさらされながらも、クリエティビティーを支持しているのだ。そして、新しいものが古いものの終わりを意味するわけではないことを証明している。 サポロジーとは、生き方そのものである。     Model: Choom (@choom.online) Photography and editing: Ecre

東京に活動の拠点を置くオーストラリア人デザイナー、マノン・マルグリットさんは、夢のようなコーディネートを作るために、型紙を慎重に作って生地を縫い合わせ、古着の着物で新しいデザインを作る。どのようなアイテムを作ってほしいか、お客さまに幅広いコンサルティングを行なってから、アップサイクルする着物を自身で選択し、各部を丁寧に手作業で作る。入念に作られるこれらのアイテムは、仕上がるまでに時間がかかる。 サステナビリティ (持続可能性) と倫理的な行動は、このブランドの不可欠な理念。普通なら捨てられてしまう古いものを、新しくてきれいなものに生まれ変わらせるのだ。 ファストファッションを忘れて、スローファッションを始めましょう!   ロリータファッションから、ベルベットのような柔らかい手触りでパステルカラーのフェアリーな服、そして最近のアップサイクル着物まで、マノンさんのブランドは年月とともに変化しているようです。それは、ご自身のファッション観の発展によるものですか?それともビジネスとしての意思決定ですか? どちらもあると思います。自分のスタイルは確かに変わりましたし、ブランドもそうです。しかし、「Strawberry Skies」独自のデザインを形作る柔らかさとファンタジー、女性らしさという全体的なテーマは保つようにしました。古い着物を使うことにしたのは、何よりもまず、環境に対する配慮と倫理的な責任からです。 ファッション産業の倫理については関心を持ち続けてきました。だからブランドを始めたとき、すべてのアイテムを自分の手で作りたかったのです。その後、倫理面に考慮して手作業を行うだけでは足りないと感じ、使っている生地が倫理的に調達されているか、環境にマイナスの影響を与えていないかも知りたくなりました。 倫理的な観点とサステナビリティがマノンさんのブランド (またご自身) の理念の一部であるとおっしゃいましたが、なぜそれが大切なのかを教えてください。 誰もが大切にすべきことだと思います。この産業をより良くする力を持っている事業主とファッションリーダーは特にそうです。地球という惑星はひとつだけであり、とても美しい星です。きれいになりたいというわたしたちの個人的な欲望は、地球を犠牲にしては成り立たないのです。そして、地球に害を及ぼし、誰かの仕事を奪って作られた衣類を着るのは良いことではないと思います。すべての側面において美しい衣類を作ったり、身に付けたりしたいのです。 独立経営の小さなブランドが、例えばより公正で倫理的なビジネスを推し進めるにあたって、ファッション産業に影響を与えられると思いますか? より多くの人がファッション産業の現実に気付き始めているのが幸運だと思います。Netflix (ネットフリックス) が制作した『The True Cost』などのドキュメンタリー動画は、その問題に対して大勢の人の目を開かせ、人々は今、代わりとなるものを探しています。誰かがわたしのようなブランドを選択して支援してくだされば、ファッション産業に影響を及ぼします。 しかしながら、需要の変化によって解決するのでは遅すぎるので、最初から大手が責任を持って倫理的に行動すべきだと思います。それが正しいことだからです。代替商品の需要は少ない、だから人の生計を危険にさらしてもいいのだ、と言う考え方があることには非常に動揺させられます。 ジャパニーズカルチャーとのつながりは何ですか?どのようにして発見しましたか? わたしの義理の兄は日本で育ち、私に日本文化を紹介してくれました。初めて原宿を訪れて大好きになりました。その続きはお話しするまでもないでしょう。 どこからインスピレーションを得ますか? ファンタジーのキャラクターや空想の世界の生き物、神話に登場する生き物などから多くのインスピレーションを得ます。わたしのアイテムを着ている方すべてに、魔法は本物であると感じてもらいたいです。だからそれを念頭に置いてデザインしています。 また使っている生地からもインスピレーションを得るので、文様と色彩、手触りが最も生きるデザインをするようにしています。 独創性のマンネリを脱する必要が出てきたときはどうしますか? 私はとても恵まれていて、たくさんの仕事の依頼をもらうので、いつもお客さまとやり取りがあり、お客さまのアイデアからインスピレーションが得られますし、そのエネルギーを少しだけ頂いています。そうしてやる気が湧いてくるんです。 各プロジェクトで生地やサイズが異なるので、問題を解決し、デザインを変えねばならない機会がたくさんあり、いつでも神経を研ぎ澄ませています。それに仕事でいつも忙しいので、時間さえあれば今すぐはじめたい個人的なプロジェクトがたくさんあります。 最近一番気に入ったカルチャー的なもの(本やアルバム、映画など)は何ですか?それはどうしてですか? Amir

作品にあまりに似ているせいで、パリの美術館から追い出された、とOcéane (オセアン)は以前わたしに話してくれた。それ以来「美術館に入れないなら、美術館そのものになろう!」というのが彼女のファッションのモットーになった。 彼女のファッションは、ロココの再誕を体現している。服とアクセサリーに近づいて見ると、「あれ!あの子

歴史的な京都のお寺を背景に、サラさん (PearlieCuteとしても知られている) はうだるような夏の暑さに敢然と立ち向かった。すべてはファッションのため!日本古来の建築と現代的な解釈を加えた伝統的なロココファッションがぶつかり合い、とても面白いフォトシューティングになった。     Model: @pearliecute Photography: @choom.online Editing: @ecrecrecre

ようこそ!『The COMM』第6号です! ネオ・トラッド (ネオ・トラディショナル) って何?グーグルでちょっと検索すれば、タトゥーの種類に関する結果が出てくるでしょう。しかし、ネオ・トラッドは、建築や音楽、そしてわたしの考えではファッションの中にも姿を現します。それは予期せぬひねりを加えることによって、すでによく知られているクラシックなファッションに新たな解釈を与えてくれます。ネオ・トラッドは、サイバースタイルに似ています。未来の可能性をチラッと見せてくれるからです。しかしネオ・トラッドの場合は、未来に進もうとする前に、過去を振り返らなければなりません。 日本の伝統的なファッションというと、着物がすぐに思い浮かぶのではないでしょうか?その柄や色、袖の長さなどは多種多様ですが伝統的なシルエットは変わりません。「サイバー」の号で注目した「卓矢ヱンジェル」の沢田さん Takuya Angel は、着物にサイバーで未来的なひねりを加えていましたが、今号で特集する「SALZ Tokyo」のアンジーさんは、現代的なプリントと伝統的な文様を組み合わせています。解体したり、現代的な要素を加えたり、着物を進化させる方法はいくらでもあります! ロリータはロココファッションの新たな解釈なので、ネオ・トラッドの一種とも言えます。また、アンティーク系とCULTPARTY (カルトパーティー) 系は、過去のトレンドを思わせるヴィンテージ

プヴィツェル。デザイナーにちなんで名付けられたアメリカ発の「病みカワイイ」ブランドが宣言するのは、物おじせず自己表現しよう、ということ。そして人々に促すのは、「ハートを取り出して袖につけること……文字通り」。 デザイナーのプヴィツェルは、2008年にストリートファッション分野での試みを始め、後の大学在学中に、日本のストリートファッションに興味を持った。学生生活と、他の緊張を強いられる状況とを両立するストレスへの対処法が、彼女にとっては「おしゃれをすること」だった。 ファッションを通して彼女は友達を作り、ジャパニーズファッションのコミュニティに加わった。ブランドを通じて彼女は、自分のように自己表現することを、人々に促している。ファッションは、つらい時期を乗り越えるための助けになると信じているからだ。「 menhera.jp 」のようなフォーラムは、メンタルヘルスと向き合う人たちの、日本における強固なコミュニティを反映している。このことにプヴィツェルは感動している。 「病みカワイイ」ファッションに等しいものは、アメリカには存在しない。このブランドにおける図柄や、心地良い、ゆるいフィット感の衣類は、メンタルヘルスと向き合う人たちのためになるかもしれないとプヴィツェルは考えている。 彼女による錠剤モチーフのかわいらしい使い方は、とっても前向きなことだ。薬による治療に頼ることは、どことなく、その人を「より悪く」とか、「不格好」にすると社会で言われているかもしれないが、一方で、私たちはそうではなく、「これはこういうものであって、あなたを不格好にするわけではない」と考えることで、視点を変えることができるかもしれない。 プヴィツェルの衣服やアクセサリーは、アメリカのゴシック・ファッションから着想を得ていて、コレクションのシリーズそれぞれが、独自のストーリーを持っている。コレクションの制作を始める時は、図柄に取り掛かる前に名称かストーリーを決定する。 「Pick Me Up and Let Me Down」というシリーズでは、彼女は薬物療法の良い面と悪い面を対比している。「Pick Me Up (元気づける)」は、薬が正しく処方されているとき、という良い面を表現していて、天使のようなモチーフを使っている。「Let

小さな物一つ一つが、コーディネートを作り上げる。 今月は「病みかわいい」に注目しているが、皆さんの多くはどうやってこのジャンルのコーディネートを作ればいいのだろうと思っているかもしれない。「病みかわいい」とは、病んでいてかわいく見えるということだ。このファッショントレンドの主な特徴は、医療のモチーフと、泣いた後のような赤い目元の「病みメイク」だ。「ゆめかわいい」 (夢のようにかわいい) は「病みかわいい」の反対で、「病みかわいい」より、もっと柔らかくてパステルカラーの要素が多い。「病みかわいい」は必ずしも暗い色彩である必要はなく、病んでいるモチーフがあれば、ステキなコーディネートになる。 病みかわいいをテーマにしたコーディネートに必要なアイテムは、こちらのウェブサイトをチェックしてください。 このテーマにぴったり合うアイテムが手に入らないこともあるので (誰が注射器のついたネックレスをその辺に並べておく?) 、あなたの病みかわいいコーディネートを確実にレベルアップするためのシンプルなアクセサリーたちをご提案します!   チョーカー チョーカーは、もっと暗い色のファッションの定番だ。例えば、パンクやゴスなど。病みかわいいのコーディネートとも組み合わせやすい。細いバンドや透明なバンドのものの方がいいかもしれない。太いものは、コーディネートを圧倒してしまうからだ。病みかわいいはパンクより柔らかいので、アクセサリーはそんなに大きくて目立つものではない。『The COMM』は、実際に開けられる南京錠付きの透明なチョーカーを選んだ。これなら、様々なコーディネートのために、様々なスタイルでチョーカーがつけられる。   レッグガーター ニーハイソックスをはけば、靴下止めが必要。そんなときにはレッグガーターがぴったりだ。あなたのコーディネートに、ちょっと予想外のアイテムを加えてくれる。シンプルな単色のバンドや、この写真にあるガーターなどで、素晴らしいコーディネートができる。翼のモチーフは、ガーターをもっとカワイくする。コーディネートは「病み」と「かわいい」とをうまく両立させる必要があるのだ。片足だけでも、両足でも―どちらでもうまくいく!   ニーハイソックス ニーハイソックスはずっと「カワイイもの」と考えられてきたが、どうやって「病みかわいい」にするのか?一番いい方法は、注射や薬などのお決まりのモチーフが付いたものを見つけておくこと。   病みかわいいをテーマにしたコーディネートに、あなたならどれを合わせる?あなたの「病みかわいい」コーディネートの写真を『The COMM』のメンバーに見せてください!#thecommofflineをつけ、Instagramに投稿してね。  

日本のクレイジーなところと言えば、東京に点在する動物カフェを思いつくかもしれない。犬や猫、フクロウからヘビまで抱っこできないペットはいない。少なくとも、抱っこを試みることはできる!日本は家が狭いので、多くの日本人はペットを飼えない。だから、動物カフェはいい代替案だ。動物たちは素晴らしい連れとなり、独りぼっちの日常を癒してくれる。 行くカフェによって雰囲気は違う。ハリネズミと1時間遊んで過ごすのは、最初はいいアイディアに思えるかもしれないが、かわいそうなハリネズミたちはたいていあまり寝ていないので、しまいには怒っておしっこをかけてくる。 もっとゆったりしたければ、猫カフェを見に行ってみて。猫たちがあなたを好きになるのには時間がかかるが、一度好きになってもらえれば、なでたり抱きしめたり、一緒にいることを何時間でも楽しめる。 動物たちはわたしたちをこんなに癒してくれるのだから、カフェの担当者が同じように、彼らをいたわってくれることをを願うばかりだ。   例えば、こんなカフェはいかかですか? Nyankoto Yokohama Subtropical Teahouse HARRY (Hedgehog café) Forest of Owl

東京での生活は慌ただしくなることがある。すべてのペースが速く、ときどきはただゆっくりして、贅沢なものを楽しむ時間を取る必要がある。生活に圧倒的されているとき、1人でも、友達とでも、美術館に行くのは、何らかの心の平安を見つけられる素晴らしい方法だ。そこでは何かを観て、受け入れることになるが、それにはInstagramの写真をスクロールするのに必要な0.2秒より長く時間がかかる。アートな一日に浸りたかったら、銀座と六本木は、素晴らしいギャラリーが最も多くあるので (ここで触れるよりもたくさん!) 訪れるのに絶好の場所だ。ギャラリーで時には休憩を取ってみてほしい。 Credit: trippingandtraveling.wordpress.com DESIGN FESTA GALLERY (デザインフェスタギャラリー) 「DESIGN FESTA GALLERY (デザインフェスタギャラリー)」